2008年07月31日
雷を捕まえた男
ゴロゴロ ピカッ!
夏場は全国的に雷が多い季節。
突然の雷雨は夏の風物詩でもあり季語にもなっているほど。
その雷の語源は“神様が鳴らすもの”から由来しているそうです。
この考えは世界でも多く見られます。
例えばギリシャ神話のゼウス、バラモン教のインドラなど
雷を操る天の神として登場します。
奈良県高市郡明日香(あすか)村には
古来より雷神が降臨する
「雷丘」
と呼ばれる丘があります。
『日本霊異記』によると雄略天皇(第21代天皇418〜479年)に仕えた
小子部栖軽(ちいさこべのすがる)が
この地で雷を捕らえたとか。
また三十六歌仙のひとり柿本人麻呂が、
大君(おおきみ)は神にしませば
天雲の雷の上に庵(いほ)りのせるかも
と詠んだことでも有名です。
丘の周囲を眺めると豊かな田園風景が広がります。
“雷が多いと豊作になる”そうですが、
なるほど。うなずけますね。
ちなみに奈良では雷のことを「ごろやん」と呼ぶそうですよ。
スタッフN
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コメント
雷の話、勉強になりました。
ところで、お年寄りに「昔から“夕立三日”とか“雷三日”言うてね・・・」と聞きましたが、それはどうしてなのかごぞんじですか?
投稿者: スタッフY:2008年08月01日 13:07
奈良では雷のことを「ごろやん」って、初めて聞きました。冗談ですけど、「高木ブー」っていうことはあります。でも、奈良に詳しい“読みっこ”さんのことだから、これから僕も雷のことを「ごろやん」って、いおうかな。「ごろにゃん」でもかわいい!
投稿者: ヒョードル命:2008年08月03日 19:53
小子部栖軽のことを捜していて、たどり着きました。万葉集を勉強していて、明日香は四季折々訪ね歩いています。大阪在住です。
さて「雷三日」ですが、今は夏の気候も不順ですが、私が小さい頃(3、40年前でしょうか)は、夏の午後は決まって夕立でした。一回夕立があると、だいたい翌日も夕立があります。学生時代、登山をやっていて当時の北アルプスは太平洋高気圧が安定しているときは「雷三日」が常識でした。山では落雷が怖いのです。登山口の山小屋で昨日夕立があったかを聞きます。たとえば2時頃激しい雷雨があったということなら、今日は1時頃に夕立があると判断しました。毎日1時間ぐらいずつ早くなって三日ほど続きます。
最近は夏の太平洋高気圧がおかしくて、このようなことがなくなりました。異常気象に加えて山間部は山の保水量が減り、都市部は地面の被覆率(舗装率)がほぼ100%になって、水蒸気の蒸散が激減したため積乱雲が発達できなくなったためだと、私は考えています。
飛鳥川も、水量が激減しましたね。
投稿者: megane:2008年12月17日 01:31