奈良っこトップページ > 特集ページ一覧 > 気になる口のニオイ 唾液のチカラ

生理的口臭の多くは唾液で変わる 唾液のチカラ

口内をキレイに保ち、臭いを抑える

口の中を浄化し、口内環境を整えてくれるなど様々な役割がある唾液。
健康な人で1日1~1.5リットルの唾液が分泌されている。
朝起きたときや体調不良のときなど、口の中がネバネバして口臭が気になるのは唾液が少なくなっているから。
しっかりと唾液を出す生活を心掛けよう。

実はすごい! 唾液のはたらき

消化を助ける

消化作用

唾液中には消化酵素のアミラーゼが含まれ、デンプンを分解。食べ物を体内に吸収されやすい状態にして胃へと送り込む。

粘膜を保護する

潤滑作用

口腔内の粘膜を硬い歯や食べ物で傷つけないよう、唾液が潤滑油のような役割を果たしている。

虫歯を防ぐ

唾液緩衝能

食後に酸性へと傾いた口腔内は、唾液によって中和される。間食が多い人は口腔内が酸性に傾いた状態が続き、虫歯になりやすい環境に。

細菌の増殖を抑える

抗菌作用

唾液中には抗菌作用を持つラクトフェリンなどが含まれ、虫歯菌や口臭の原因菌の増殖・活動を抑制する他、病原菌の侵入も防ぐ。

カルシウムを補う

再石灰化作用

歯からカルシウムなどが失われるとやがて虫歯になってしまう。唾液は歯にカルシウムなどを補い、再石灰化させる。

口の中を掃除

自浄作用

食べ物カスやそれが元で繁殖した細菌を洗い流す。睡眠中や食事前は唾液が少なる時間帯なので菌が多く、口臭が気になる時間帯。
若いときは口臭なんて気にならなかったのに…。

老化と唾液が関係!?

老化により新陳代謝が衰えるとともに唾液の分泌量も減少。
その他、生活習慣の乱れ、ストレス、喫煙習慣、糖尿病、薬の副作用や更年期など原因は様々。
サラサラ潤う赤ちゃんの口を理想に生活習慣を見直そう。

イラスト 若いころから気を付けないと…

質のいいサラサラ唾液を作る生活

よく噛む 水を飲む ストレスをためない
噛むことで唾液腺を刺激。また、「咀嚼は第三の心臓」と言われ、脳の発達を促したり、肥満防止に関係したりと、全身の健康に影響する。ガムを噛むのも有効 唾液を作るには水分が必要。
適した飲み物は『水』
唾液の分泌をコントロールするのは自律神経。リラックスすることを心掛け、ストレスをためない規則正しい生活を
規則正しい食生活 歯磨き、舌磨きをし過ぎない よくしゃべる
食べることで唾液が分泌されるので、1日3回の食事は必ず取ろう。オヤツはダラダラ食べず、濃い味付けのものは避け、咀嚼を促すものを。おすすめは「昆布」 度を越した歯磨きや洗口で唾液が失われてしまい、逆に口臭を招くことがある。唾液を大切にしたケアを 話をすることで口や舌周りの筋肉を動かそう

口周りの筋肉を鍛える

口周りの筋肉を動かし鍛えることは、唾液の分泌を促すほか、口を乾燥させる口呼吸の改善、
フェイスラインのタルミ解消、高齢者の誤嚥予防など多方面で効果が期待されている。

大きな声でしっかり口を動かしてリズム良く
パタカラ体操


パタカラ体操

唾液の分泌をよくする
唾液腺マッサージ


マッサージ1 マッサージ2 マッサージ3
アゴの下側にある「舌下腺」を両手の親指をそろえて軽く押す アゴの骨の内側部分「顎下腺」に親指を当てて、耳の下からアゴの下まで押す 耳の前、上奥歯のあたり「耳下腺」を後ろから前に円を描く

子どもの口腔筋機能療法(MFT) Oral Myofunctional Therapy


口周りの筋肉が弱く、バランスが悪いと、舌で前歯が押され、出っ歯や受け口といった不正咬合につながることがある。
逆に、口周りの筋肉を鍛え、舌癖や指しゃぶりなどの悪い癖を直すことで不正咬合が改善されることもあり、口腔筋機能療法を取り入れる医院もあるようだ。
子どもの口腔筋機能療法 ※唇を楽に閉じることができ、舌の位置が上顎についている正しい状態に導く、
 簡単な装置(マウスピース)もあるよ
※歯並びが乱れる癖や習慣
 指しゃぶり、舌の癖、口呼吸、歯ぎしり・食いしばり、片咬み、
 爪咬み・唇咬み、頬杖、うつ伏せ寝・横向け寝、早食い・丸のみ
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※上記内容は、『yomiっこ』2016年6月号から抜粋。情報は2016年5月現在のものです。